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『古都』 [日記]

見てきました。

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エビ中のりななんが、ホントにちょこっとだけですけど出演されるってことで見てきたんですが、そういうことを抜きにしても、非常に面白い映画でした。
言わずと知れた、川端康成の不朽の名作「古都」を原作に、物語のその後を現代版にリメイクして描いた映画で、自分も不勉強で原作読んだことなかったんですが、それでもまったく取り残されることなく、あっという間の2時間でしたね。

大まかなストーリーとしては、松雪泰子が一人二役で演じる、母になった生き別れの双子の姉妹、千重子苗子、その娘である(橋本愛)と結衣(成海璃子)の、それぞれの母娘の物語と、回想シーンでの千重子(蒼れいな)と苗子(蒼あんな)の姉妹の物語、その3つの物語が軸となって進んでいって。
主題歌の「糸」じゃないですけど、それぞれの物語が少しずつ絡まりながら、解けながら、タテとヨコの糸が次第に重なりながらゆっくりとゆっくりと紡がれていく様は、ホントに見ていて心地よかったです。
場面も割とあっち行ったりこっち行ったりするんですけど、それほど喧しい感じもなかったのは、松雪さんの演技力なのか、映像のテンポなのか、まったく不自然さを感じませんでした。

あとは、京都とパリの対比も良かったですね。
鴨川から眺める京都の自然の風景と、セーヌ川から眺めるパリの街並み、舞と結衣がそれぞれ自転車で川のほとりを走る場面とか、他にも歴史だったり文化だったり、2つの街を好対照にすごくキレイに描いていたと思います。
パリ行ったことないですけどw

でもホント、何か大きな事件が起きるわけではないんですけど、京都という土地に生まれ、自分が何者か分からないまま問い続け葛藤する舞と結衣、そして、自身も伝統と文化の狭間で苦しみながら生きてきた母親の、まさに愛の物語で。
それぞれを縛っていたものが、やがて解け、今度はお互いを繋ぐ糸となる。
京都の美しい風景を映し出す映像も含め、ものすごく良い日本映画だと思いました。

興味ある人は是非。
興味ない人も是非。



ちなみに肝心のりななんですが、10秒程度?でセリフも二言三言でしたし、「演技」というには大袈裟かもしれませんが、ばっちり存在感はありましたよ。
大人数の中の1人、みたいな感じで、油断してたら見逃してしまうんじゃないかと思ってましたが、松雪さんとマンツーマンでの出演で。
物語の脈略なくいきなりの登場だったんで、けっこう焦りましたけど。
監督のSaito Yukiさんがロボサンのときの監督で、主演がスタダの松雪さんってことで、バーターと言われれば否定はしませんけど、それでもスタダが抱える大勢の女優の卵の中から選ばれたってことは、やっぱりそれだけ光るものがあったってことでしょうし。
エンドロールのクレジットでも、メインの役者さん以外の中ではトップに名前が挙がってましたし、期待されてるんでしょうね。
必ずいい経験になったと思いますし、今後の仕事にも生かされていってほしいです。



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